シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

今こそ魔法が必要なのに(ティア2)

とうとうディスニーがリストラを決行することになった。3月のディズニーランド閉鎖以来、カリフォルニアでその扉が再び開かれることなく6ヶ月が過ぎた。フロリダでは7月中旬に制限を設けて営業を再開したものの、パンデミックの影響で期待するほど客足は伸…

何度同じ間違いをするのだろう(ティア2)

何十年前に新人として部署に配属されたときに、上司の一人が言ったものだ。「わからないことは何でも聞きなさい。何をきいても馬鹿にはされない。でも、同じ質問を2回するのはだめだ。ミスもそう。最初のミスでそんなに落ち込むことはない。でも、同じミス…

ロックダウンが奪うもの(ティア2)

ロックダウンによって奪われていくものは何だと聞かれれば、多くの人が、自由、仕事、友人との楽しい時間などそれぞれの答えをだすだろう。 実は、ロックダウンによって多くの人たちから奪われているものがある。健康だ。 ウィルスに感染した人はもちろんだ…

インフルエンザとCovid-19(ティア2)

来週には10月が始まる。いよいよインフルエンザの季節がやってくる。 専門家が恐れているのは、このままCovidの感染拡大がおさまらず、かつ、インフルエンザが流行った場合、医療機関が対応しきれなくなる可能性があること、また、2つのウィルスに同時にかか…

サンフランシスコの功績(ティア2)

シリコンバレーのお隣には、美しい霧の都サンフランシスコがある。北カリフォルニア最大の都市であるサンフランシスコの市民は、今、自分たちの街を誇りに思っていることだろう。死者が20万人というとんでもない数字を超えてしまった米国において、サンフラ…

このまま頑張っていこう(ティア2)

シリコンバレーのあるサンタクララ郡が、カリフォルニア州の定める4段階の規制緩和システムのティア2に昇進させてもらったのが9月8日だ (ティアシステムについては「再挑戦」、サンタクララ郡が昇進した日については「ティア2がやってきた」を参照)。 それ…

遠くなったけど、世界は狭くなった(ティア2)

カリフォルニア夕方5時、北京時間で朝の8時を迎えた人から仕事のチャットが舞い込んでくる。時差の関係でこういう時間ぐらいしか、効率の良いチャットができないので、夕方のタイミングはいつだって覚悟している。むしろ、午後6時じゃなかったことに胸をなで…

超低温で分配するにはどうする?(ティア2)

日曜日に一日中仕事をしていた。 カリフォルニア州政府は、膨大な失業保険の申請を処理しきれず、明日から受付を2週間一時停止することになったそうだ。そんな状況下の中、仕事があることに文句を言ってはいけないので、文句は言わないことにする。が、ちょ…

この矛盾を誰かに解いてほしい(ティア2)

10月が近づくにつれて、パンデミック関連のニュースはワクチンの承認時期と接種にシフトしてきている。10月中に承認され、素早く広く分配されると主張する現政権サイドと、早くても11月、12月に承認、その後の段階的摂取には時間がかかるだろうとする専門家…

発砲事件にも影響(ティア2)

シリコンバレーの中心都市としてあげられるサンノゼ市は、全米の中でも有数の治安の良い街としてあげられるが、そんなサンノゼ市でも発砲事件は起こる。それも、ロックダウン以降、場所によっては治安の悪化が顕著で、今週の火曜日もダウンタウンで、走る車…

感染しない体を作るために意味がありそうなこと(ティア2)

最近、ファウチ博士はいろんなメディアに登場している。ロックダウン初期の頃彼をみるのはホワイトハウスで毎日行われていたウィルスに関する定例報告ミーティングであった。その定例報告ミーティングが、ホワイトハウスの判断による感染拡大の終結が近づい…

Apple の新製品に見るパンデミック(ティア2)

今日、シリコンバレーの顔の一つAppleの新製品の発表のバーチャルイベント開催された。多くの人がiPhoneの新製品の発表を期待していたと思うのだが、さすがのAppleにもパンデミックの影響は大きかったらしく、開発の遅れのため今回の発表は見送られた。もし…

麻痺するリスクヘッジ感覚 (ティア2)

この一ヶ月の間、米国西部ではあちらこちらで森林が燃え続け、多くの地域では大気汚染のため外出が推奨されない状態にある。パンデミックのため、外出はもともと推奨されていなかったのだが、そこにリスクが上乗せされた状態だ。 米国西部の海岸沿いの森林が…

どうしようもなく懐かしい(ティア2)

住人がコンピュータ関係の仕事をしているせいもあって、この家はオタク傾向が高い。各々が大きなワークデスクの上に自分のコンピュータとディスプレイを複数台所有していて、暇さえあれば自分のデスクに向かってなにかをしている。仕事や勉強をしていること…

逃避と認知はどっちが楽なんだろう(ティア2)

昨日ワクチンについて書きながら、ちょっと事実と違うことを書いているなと認識していた。「ワクチンさえあれば、人々が免疫を手に入れれば、もとの生活が戻ってくることはわかっている。」と書いたけれど、文章の流れ上、まるでワクチンが完成して承認され…

ワクチンと米国の失敗(ティア2)

夏が終わり秋が近づいてくるにつれて、ワクチンがいつ承認されるのかについての話題が徐々に増えてきている。 この日記に何度も登場しているファウチ博士は、随分前からワクチンの開発状況から言って2020年の末、または2021年の始めには、ある程度有効で安全…

オンライン授業の苦悩 (ティア2)

ティア2に入ったことが発表になった翌日、シリコンバレーの美容院やネールサロンを始めとする耐えに耐えてきたビジネスたちの多くがその扉を開け放とうとしていた朝、シリコンバレーの空は紅かった。 朝焼けとかそういうわくわくするようなものではなくて、…

ティア2がやってきた (ティア2)

シリコンバレーにティア2がやってきた! これってカリフォルニアの人しかわからない。なんのことだ? 詳しくは8月29日の日記「再挑戦」に書いたのだけれど、カリフォルニアは現在ロックダウン規制の緩和を4つのティアに分けて進めている。このティアシステ…

大学生も隔離生活(ティア1)

昨日は悲劇的なケアホームの隔離生活について書いたけれど、今日は別の世代の隔離生活の話だ。 米国では8月の中旬ぐらいから徐々に新学期を迎えた大学があったのだが、その方法は、オンラインスクールの形式だったり、通常の構内での講義形式だったりしてい…

隔離生活とクオリティオブライフ(ティア1)

周知のようにパンデミックで多くの犠牲者を出ているのは60歳以上の人々だが、特にケアホームでの発生するクラスタは深刻だ。ケアホームでのクラスタは死亡率が通常よりもずっと高くなってしまう。それを踏まえて、多くのケアホームでは、外部からの訪問や面…

貯蓄の行方(ティア1)

米国の人はあまり貯金をしない。彼らはお金を社会の中で廻すのが得意だ。だから貯蓄率は通常低い。 パンデミックで米国がロックダウンした直後、そんな米国の貯蓄率は急激かつ大幅にあがった。なぜなら、政府から一時給付金や失業保険に上乗せされる特別手当…

特別じゃない特別な三連休がやってくる(ティア1)

今日は久々にファウチ博士をニュースで見た。 パンデミックが始まって以来、科学的なアプローチをわかりやすい言葉で伝えることができる彼は、多くの国民から高い信頼を得ており、メディアで見ない日はないほど引っ張りだこだったのだが、度重なる会見やイン…

信用できない社会と信用できる人々(ティア1)

数日前にコンタクトトレースについて書いたけれど、実はあれだけコンタクトトレースできているのは米国では珍しい。米国のほとんどの州において、コンタクトトレースは感染者に対して半分もできていないし、全くできていない州もあるくらいだ。 世界中でコン…

とうとう適応したような気がする(ティア1)

シリコンバレーでロックダウンが始まったのが3月16日、3月15日までは店もレストランも普通に開いていて、誰もが普通に生活していた。3月16日を境にして、人々の生活は一転、家族以外の人間とはほとんど顔を合わせない生活となり、今日で5ヶ月半といったとこ…

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