シリコンバレーロックダウン日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされてから2週間と1日目。New Normalな空間となったシリコンバレーからロックダウン日記を記録してみよう。

ヨーロッパも第二波(オレンジティア)

ヨーロッパの新規感染者の伸び数がすごいことになっている。4月の第一波を遥かに超える新規感染者数をヨーロッパ各国が出している。1日の平均感染者数はヨーロッパ全体で合計すると8万8千人というのだからすごい。ただし、第一波に比べて死亡率は相当低く抑えられるのではないかと予想されているが、なにしろ新規感染者数が増えてから数週間しないと実際の死者の数の推移はわからない。

ヨーロッパの感染者数に負けずに、米国の感染者数もものすごい数を出している。少し前まで1日4万人ほどの感染者数は、昨日の月曜日、1日の新規感染者数が5万8千人を超えた。着実に夏のピークの値を目指して急上昇している。

しかし、中国、日本、韓国、東南アジアの国々には、未だ第二波が訪れていない。9月以降、中国、日本、韓国、シンガポール、香港の感染者の数を合計しても 1日1千人を超えないというのだから、いかにアジアの国々が感染を低く抑え続けているかがわかる。

大きな違いはコンタクトトレースの発達であると言われているが、それ以外にも文化的なファクタが影響を与えていると考えられている。そもそも、西洋社会に比べてアジア社会では感染病に対してセンシティブだ。感染が最も効率よく抑えられている国である韓国では、80%の人たちが自分が感染することを心配しているに対して、米国では58%、スペインでは45%の人しか感染を心配していないそうだ。心配して予防しているから感染が広がらないアジアと、心配せずに予防が不十分なため感染が広がっている西洋社会という図式がそこにはある。

そして、もう1つ重要なファクタは、アジアの多くの国で受け入れられている、社会の安全を守るためには、多少の個人自己犠牲はやむを得ないとする文化だ。この文化基盤に対して賛否両論はあるだろうが、パンデミックと戦うためには非常に有効な武器となっているのは間違いない。

西洋社会が第一波が過ぎた後に、100%普通の生活を戻り、ウィルスが消滅したかのように振る舞ったため第二波に直面しているのに対し、アジアの多くの国々は、多少の不便や窮屈さを受け入れることで、パンデミック以前と同じ100%の普通の生活は諦め、その代わりにその90%を取り戻すことに成功したとも言われている。

本当に羨ましい限りの話で、米国の人々もぜひ見習ってほしいと思う。

さて、米国の感染者が上昇中という話をしたが、実はカリフォルニアの新規感染者数は以前減り続けている。ほかの多くの州が上昇傾向にある中、9月の半ばから徐々に規制を緩和してきているカリフォルニアは、なぜか規制緩和に伴う感染拡大が未だ発生していない。

「ゆっくりと、融通をきかさず」規制を緩和していくというのが、州政府による今回の経済再開のテーマだが、それを持ってしても州政府は、規制緩和による感染拡大の波が10月の半ばには発生すると予測してそのための体制を整えていた。にもかかわらず、予想に反して感染拡大の波はまだやってきていない。これは良いニュースなのだけれど、いったいなにがどう違って、予想以上にうまくいっているのかは未だに謎だ。

ゆっくりと規制を緩和しているために、感染拡大のインパクトが小さいからなのか、規制が再び厳しくなる可能性に懲りた州民が心をいれかえて、以前よりも感染防止に努めているからなのか、よくわからない。

確かに買い物にいけばマスクをしていない人をみかけることはないが、私が借りている共有オフィススペースに行けば、結構マスクをしないで共有スペースを歩いている人をみかけるようになった。人数を制限しながら営業再開をしたショッピングセンターは、人数制限があるとは思えないほどマスクをした客であふれているそうだ。やっぱりどうみても、規制緩和に伴って人々の警戒は明らかに緩んでいる。

緩んでいるにもかかわらず、感染が拡大してこない。それとも、これから増えていくのだろうか。今後2週間のデータを注意深くおっていきたいと思う。もし、今後2週間たっても増えてこなかったら、それはすごいことだ。カリフォルニアのティアシステムを考えた人々を称賛したいところだが、今はまだちょっと早い。ぬか喜びをしたくない。

このままカリフォルニアもアジアの国々のように、うまく感染を制御できたらいいなと望みをかける日々だ。

ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

Zoom タウンに住みたい!(オレンジティア)

新しい造語を知った。その名も Zoom タウン。

米国の有名企業名は頻繁に動詞化や形容詞化をとげる。代表的なのは Google するだが、Zoom もパンデミックにより一挙にその活用法を増やした有名固有名詞だ。今や米国では、仕事も学校もイベントも Zoom なしでは成り立たない。

そこで現れた造語の Zoom タウン、だいたい意味が想像できると思うけれど、一応説明しよう。

現在、パンデミックにより米国の労働者の60%が在宅勤務をしていると言われている。また、在宅勤務者のうち2/3は、パンデミックが去った後も、現在の在宅勤務を続けたいと希望しているらしい。彼らは、自宅からセキュアなネットワーク経由で会社のサーバーをつなぐことにより、従来オフィスで行ってきた業務をこなしており、会議やプレゼンテーションは Zoom で、簡単な連絡にはメールやチャットシステムを使っている。

このような勤務形態は、パンデミックの前でもやろうと思えばできたし、一部の人々はすでに行ってきた。私自身もかれこれ10年近く在宅ワークをしている。しかし、今年1月の時点では、米国社会全体としては家から働くという形態はまだ浸透していなかった。米国の人々はまだまだ立派なオフィスに出勤するほうが普通だったのだ。

ところが、今回のパンデミックにより、その状況が強制的に一変した。この大きな変化は、変革とよんでいいレベルだ。ロックダウンにより、突然、在宅で働ける人はすべて、強制的に家で働くことになったのだ。

さて、やってみると過半数の労働者は、コレって結構問題ないし快適じゃん、と言うことに気づいてしまった。同時に多くの企業の方も、思ったよりもスムースに業務がオンライン化でき、効率もそれほど落ちていないことを実感したらしい。

もちろん、効率が落ちたと感じている企業もあるし、そういう企業はパンデミックが終わったらオフィスに従業員を呼び戻すだろう。一方で、たくさんの企業が、パンデミックが終わっても、このNew Normalな労働形態でもいいかなという結論にたどり着いている。

この新しい労働形態の企業側の最大の利点は、オフィススペースを縮小できることだ。もちろん、ネットワークのセキュリティなどインフラは強化しなくてはいけなくなったが、その代わり膨大な家賃を払っているオフィススペースに全員分の机を用意する必要がなくなった。また、技術者として米国各地から優秀な人材を採用できることも魅力の一つだろう。

これは労働者側も同じで、今や技術者は米国各地の企業で求職ができる。採用されたからといって引っ越す必要もない。また、労働者にとっての最大の利点は、オフィスに通勤しなくてはいけないために居住費や生活費が驚くほど高額なシリコンバレーやニューヨークの郊外に住んでいたのが、在宅ワークになったために、その必要がなくなったことだ。

街から離れ、より郊外で、空気が澄んでいて、森や湖や海や国立公園がすぐ近くにある、リゾートとして訪れるような小さな街に引っ越す人が増えてきている。そのような立地であり、なおかつ都会から離れすぎていず、インフラがそれなりに整っているリゾートタウンで、これまでなら別荘として使われていたような家の価値が、現在うなぎのぼりだ。このような街が Zoom タウンと呼ばれている。

例えば、シリコンバレーの場合だと、車で4時間ほどのスキーリゾートタウンであるレイク・タホ周辺の街がそれで、シリコンバレーの半額ぐらいで買える広い家を求めて、人々が引っ越しを始めた。

羨ましい。私も Zoom タウンに住みたい。朝、湖畔や森の中を散歩して野生動物を観察した後、広い部屋の窓から深い緑やちらちら降る雪を見ながら、一日中仕事をする。週末には、近所でハイキングをしたり、カヤックをしたり、スキーをしたり、サイクリングをしたりする。それって最高すぎる。

しかし、残念なことに私が Zoom タウンに引っ越す可能性はしばらくない。Zoom タウンのインフラは、都会の人々によってもたらされる収益によりあっという間に整っていくだろうから、その点は心配していない。もともと都会派ではない私には、ショッピングする場所が少ないとかレストランが少ないとか、そういうことは問題にならない。

ただ、教育環境だけはいくら住人が急増しても、一石二鳥では整わない。幼い子供であれば自然の中で暮らすことはむしろプラスだろう。しかし、ハイスクールともなると大学進学を視野に入れなくてはいけないので、そうそう簡単に転校するわけにはいかないのだ。シリコンバレーでも、例にもれず教育環境がよりよい学区の家の値段は桁外れに高い。いかに教育環境が大学の進学のファクタの一つになっているかがわかる。

となると、我が家のティーンエイジャーが大学進学を決めるまでは、自然に囲まれて仕事をするという夢のような生活は先延ばしにするしかない。それが、パンデミックによってもこの辺りの家の値段が下がるどころか、かえって上昇している大きな理由なのだ。

ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

大学の学費闘争(オレンジティア)

なんとも割り切れない記事を読んだ。パンデミックが原因で発生した大学と学生の訴訟問題に関する記事だ。

米国の大学の学費は高い。公立でも私立でもびっくりするほど高い。カリフォルニアの州立大学の場合、一年間の授業費と教科書代だけでも1万5千ドルぐらいかかる。これに学生寮に入る場合はさらに1万7千ドルぐらいかかる。学生寮に入らない場合でも、学生街での生活費には1万3千ドルかかる。もし、両親の健康保険が使えない場合は保険料にさらに3千ドルぐらいかかる。それ以外の雑費などもかかる。なるべくお金のかからない方法をとったとしても、1年につき3万数千ドルはかかる計算だ。

もちろん、全員がその全額を払えるわけではない。そのため、各家庭の経済状況や学生の優秀度に応じて奨学金や財政援助が払われるのだが、補助をもらってもまだ高いために、裕福ではない家庭の若者は学生ローンを組んで大学にいく者も多いが、これがまた利率が高く大学を卒業した時点で相当額の借金を抱えることになる。そして大学を卒業したからといってすぐにお金が稼げる保障もない。

そんな高額な学費をなんとか捻出して、大学に通っている学生たちにとって、今回のパンデミックによる大学の閉鎖は衝撃だった。春のロックダウンに伴い、多くの大学は構内を閉鎖しオンラインクラスに切り替えた。もちろん学生寮からも退出になった。そして、寮費については滞在できなくなった期間分の払い戻しが行われたが、授業料に関しては一部払い戻しが行われなかった。また、現在、秋の新学期がはじまったわけだが、オンラインクラスだからといって学費の割引行われている大学は少ない。

この事態に対して、払った学費の対価として約束されていたサービスが提供されていないという理由で、学生たちが大学を起訴するケースが米国のあちこちで発生しているのだ。

オンラインクラスで授業を受けられるのだからよいではないかと思う人もいるかも知れないので、もう少し事情を説明する。

多くの大学には通常からオンラインクラスも存在する。たとえば、ある私立大学の話だが、単位を修得するのに$1580払う必要のあるクラスがあった。同じ単位をオンラインクラスで修得した場合コストは$925だというのだ。これは、確かに$1580払って大学で授業を受けるはずだった学生が、パンデミックのためとはいえ途中からオンライン授業になったのにもかかわらず、まったく払い戻しがないのは納得がいかないだろう。せめて10%でも20%でも払い戻されるべきだと考えるのは納得できる。

別の例をあげるとすれば、ある大学のパラリーガルの修士の学生は、春からのオンラインクラスにより、最初に約束されていたよりも授業時間は短くなり、授業日数も減ってしまった。その上、約束されていたパラリーガルの現場によるインターンシップも受けることができなかった。かわりにシュミレーションを受けたのだが、これが就職活動時に不利になるのではないかと懸念している。当然だろう。

さらに例を上げるとすれば、大学で音楽を学んでいた学生はアンサンブルなどの演奏クラスを諦めざるをえなかったとか、別の学生は卒業プロジェクトであった飛行機を作成するプロジェクトを完成させることができなくなったとか、オンラインクラスに切り替わったことにより発生した様々な不利益に対して学生たちは起訴を起こしている。高額な学生ローンを組んで授業料を払っているかもしれないことを考えれば、無理なく理解できる言い分だ。

このような学生を弁護している弁護士たちは、オンラインスクールに切り替わったことにより彼らが被った様々な不利益は、今年とか来年だけはなく、今後の彼らのキャリアに生涯影響を与えるかもしれないことを考えれば、彼らの言い分は受け入れられるべきだと主張している。

確かにそのとおりだ。その上、大学はパンデミックの影響による様々な事態に対応するために、連邦政府から補助金を受け取っていることは誰もが知っているので、学生たちは、その一部は高額な学費を払ったにもかかわらず正当な対価を与えられなかった自分たちに還元されるべきだと主張しているのだ。論理的だ。

しかし、残念なことに、大学側にはその余裕はない。学生寮費や保険料の返金、オンラインクラスのためのインフラの強化、本来なら構内で講義や実験を行うはずの教授陣たちが質の高いオンラインクラスを提供できるようにするための教材やワークショップの提供など、計算外の経費はかさむばかりだ。大学側はどうやって教師やスタッフの首を切らずに、大学を運営し続けるかでギリギリの状態なのだ。

学生の言い分は100%理解できる。しかし、その事象が発生したのはパンデミックのためで、大学の責任を問うことはできない。大学がオンラインクラスで授業を続けるためにできる限り努力をしている場合、いったいこの不利益の責任は誰が取るべきなのだろうか。訴訟でどちらが負けても割り切れなさが残りそうだ。

学生たちに対するアンケート結果によると、未だ多くの若者が大学で取得する学位の価値は信じているし、現在の教育軌道を変えるつもりはないと考えている。しかし、同時に半分ぐらいの学生は、高等教育はもうその高額なコストに値しないとも考えているそうだ。

 ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

集団免疫論についてちょっとだけ考えてみた(オレンジティア)

スウェーデンがほかのヨーロッパ各国と違う独自路線で集団免疫を獲得するという作戦でパンデミックを乗り越えようとしているのは数ヶ月前から定期的にニュースになっているが、ここ数日米国では再び注目されている。それというのも、8月後半から、連邦政府のコロナウィルスタスクフォースに大統領の要請により加入したアトラス博士が「集団免疫論」者であり、現在のタスクフォースの中心人物のようになっているからだ。

米国で感染が広がり始めた3月末から2ヶ月ほど、今や国民的に有名になったファウチ博士やバークス博士がメンバーであるコロナウィルスタスクフォースは、毎日のように大統領とともに記者会見をしていた。そこで、大統領の珍発言があったり、大統領の直後にスピーチをしたファウチ博士が大統領の発言を一部否定したり、様々な事件があったわけだが、6月に一時的に米国の感染率が下がった頃、定例記者会見がなくなり、それに伴いタスクフォースの存在感は突然薄れ始めた。

今でも週一回はミーティングを行っているそうだが、毎日記者会見をしてミーティングを行っていた頃のタスクフォースの活動ぶりはすっかりと身を潜め、メディアの表舞台に出なくなった。すっかり国民の信頼を掴み人気者になったファウチ博士は、民間のニュースや識者とのバーチャルミーティングに頻繁に登場するようになり、以前より連邦政府から距離が感じられるようになった。バークス博士は今も毎日のように州政府の活動を助けるために、米国のあちらこちらに車で移動しているという話だ。

そんなタスクフォースに突然大統領の要請によりアトラス博士が加入したわけだが、彼は感染病の専門家ではない。それなのになぜ加入したのかといえば、彼は今回のパンデミックはマスコミの騒ぎ過ぎだ、学校は再開するべきだ、コロナフィルスは感染防止策をとるのではなく集団免疫で対応できるなどの、いわゆる大統領の主張をバックアップする意見を持っている人だからだ。

そんな博士が集団免疫論を語ると、それをうけて大統領や一部の保守派の議員が、マスクやソーシャルディスタンスではなく、集団免疫を身につければよいのではないかという風潮の意見を口に出すようになってきた

実はこれは米国民にとっては相当恐ろしい意見なのだ。現在米国で感染により免疫を持っているのではないかと思われる人の割合は全国民の2%ぐらいではないかと言われている。その状況ですでに20万人が亡くなっていることを考慮した場合、集団免疫に必要な国民の60%が感染して免疫を獲得するためには、とんでもない数の死者を受け入れなくてはならなくなる。

実際のところ、スウェーデンと米国は、世界の先進国の中でも、人口に対して死者数が多い国の一つとして数えられているのだが、それ以外にも、スウェーデンと米国には共通点がある。エピデミックが始まった直後に人口に対して死者数が多い国はたくさんあったが、多くの先進国はロックダウンや規制の効果により、最初の数ヶ月の後は死者数が格段に減った。しかし、スウェーデンと米国は他の国のように死者数が劇的に減ることがなかったのである。

それはそうだ。だって、スウェーデンはロックダウンをしなかったし、米国は国民の意見の分裂によりロックダウンを早々に解除して、その後の規制がゆるゆるになってしまったために、それが死者数に確実に反映しているのだ。

しかし、集団免疫論者にとっては、この死者数の多さは驚きでもなんでもないはずだ。そもそも、集団免疫の獲得のためにはウィルスに感染しなくてはならないのだから、その間、健康的弱者は死亡する可能性が高い。その事実込みで、彼らは集団免疫論を説いているのだ。つまり、それらは社会が集団免疫を獲得するためにやむを得ない犠牲者であるという考え方だ。

もちろんこの考え方に納得する人もいれば、受け入れられない人もいる。私がこの考え方を聞いて嫌な気分になる最大の理由は、集団免疫を獲得するための犠牲になる確率が誰もに等しく訪れるとしたら、現在集団免疫獲得を支持している人たちは、今と同じように集団免疫を支持し続けるのだろうかという点にある。

実際の犠牲者の多くは、年配者、慢性疾患を患う人、そして、貧しい人々であることは、すでにデータが証明している。彼らが、犠牲になる確率は、裕福で、よい医療保険を持っていて、より安全な仕事を持っている社会的強者よりも遥かに高いのだ。

そのような状況で、政治に関わっている裕福な人々が集団免疫論を唱えるのは、便利で快適な生活を守るために、社会的弱者が犠牲になっても仕方がないと考えているように思えてしまう。

そこには、人としての倫理観が抜け落ちている。

もし、犠牲者がくじ引きできまるようになっていて、集団免疫獲得のためには自分もそのくじを引かなくてはいけない世界があるとしたら、集団免疫論者はその世界でも集団免疫を推奨するだろうか。はなはだ疑問である。

 ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

懲りない人々とホリデーシーズン(オレンジティア)

米国の感染拡大がすごいスピードで広がっている。ちょっと前まで、4万人だった一日の新規感染者は5万人を超えた。特に中央の北部の拡大状況がひどく、1日の新規感染者数がこれまでの最高値に達している州がいくつもある。

前述のバーモントやカリフォルニアのように、低い数値を出したまま耐えている州もあるが、それはほんの一握りで、ほとんどすべての州でじりじりと感染が拡大している状態だ。

タイミングが悪い。1ヶ月もすると米国はホリデーシーズンに入っていく。感染拡大が予想されるホリデーシーズンが始まる前に、可能な限り感染率を下げておかなくてはいけないところなのに、むしろ感染率は上り坂だ。

10月末にはハロウィーンがやってくる。米国のハロウィーンは子どもたちの間で最も人気がある行事の一つだ。我が家は毎年、家のフロントヤードを骸骨やらお墓やら蜘蛛の巣やらで飾り、おどろおどろしい照明も設置し、ティーンエイジャーたちが魔女やおばけの変装して、コスチュームを来たかわいい子どもたちを驚かせながらキャンディを渡すのを楽しみにしている。

今年はもちろんハロウィーンのパーティもトリックオアトリートも、郡の衛生局からリスクが高いのでやらないほうがよいと警告が出ている。ガイドラインを受けて、我が家の飾りも、今年は骸骨がマスクをして「Sorry No Candy」の看板を持ってライトアップされるというデザインにした。せっかくの土曜日のハロウィーンなのに残念だ。

きっと当日は、ガイドラインを無視したパーティやトリックオアトリートがあちらこちらで開催されそうな気がする。心配だ。

そして、ハロウィーンを乗り切った後は感謝祭がやってくる。米国では感謝祭はとても重要なファミリーイベントなので、遠くから飛行機に乗って家族を訪問する人たちも多い。気候も寒いのでパーティは室内になってしまう可能性が高い。このようなイベントは非常にリスクが高いので回避するべきだというニュースが、感謝祭を来月に控え計画を始める人々を諌めるために毎日のように流れている。

ファウチ博士曰く、混雑した飛行機や空港で旅行をした人々が、一つのテーブルを囲んで食事をとるのは非常にリスクが高く、特に年配者には重症化するリスクが高いことを踏まえて、家族でどのくらいのリスクを取るべきなのかをよく話し合ってほしいそうだ。政府関係者も識者も口を揃えて、必要のない旅行やパーティは避けるようにとか、Zoomディナーをするようにとか、警告を出しまくっている。

しかし、すでに高い感染率をもってしても、まだ懲りずにさらに高い感染率をだし続けている米国が、これらの警告聞いてパーティをしないかどうかは本当にわからない。私個人的には、こんな状態になっても、年配者のいる家族が皆で集まってパーティをしようとする発想がさっぱり理解できない。しかし、どちらかといえば規制が守られているカリフォルニアですら、近所に、週末にマスク無しでパーティをやってる家があったり、子どもたちがお泊りパーティなどをやっている家があることを考えれば、きっとたぶん、米国のあちこちで例年のようなパーティが開かれてしまうような気がする。なかでも、感染拡大が著しい大学生が実家に帰ってくることがちょっと怖い。

そして、感謝祭で広がった感染が目に見える形でデータに上がってきた頃が、クリスマスの直前となる。懲りない人々は、今度はクリスマス休暇で移動する可能性が高い。

今後3ヶ月は想像しただけでもゾットするリスクの高さの連続だ。せっかく感染が収まっているシリコンバレーなのにホリデーシーズンがすべてを駄目にしてしましそうな気がして、郡の境界に検問を設けて誰もいれてほしくないくらいだなと非現実的なことを考えてしまう。

まあ、そんな悲観的なことをばかり考えていても、他人のやることはどうしようもなく、できることは自分の努力だけなので、家で楽しめることという探しの一環で、ブロードウェイが始めたストリーミングサービスを見ることにした。今週から、毎週、有名な俳優たちが有名な演劇タイトルをストリーミングすると言うので、興味津々でチケットを買ってみた。チケット代はすべて、現在苦しんでいるActors Fundに寄付されることになる。チケットを買うと、3日間ストリーミングにアクセスできるリンクとパスワードが届くのだ。

パンデミック前にやった劇場のビデオ収録映像を流すだけなのだと思っていたのだが、リンクを開けてびっくり、なんとZoomを使って各演者が演技を交わしているという形式だった。つまり、開演時間にログインすれば、本当に生で演者がZoomでやり取りをしているものを見れるような気がする。で、その後は、録画を好きな時間に見えることになっている。

このストリーミング、各演者がそれぞれの家から自分の機材を使って動画送信をしているので、画質も背景も音質も音量のばらばらで、テレビのボリュームを大きくしたり小さくしたりしながら見なくてはいけないという、なんともびっくりストリーミングだ。シーンによって複数の人が写ったり、一人が写ったりするところをみると、誰かが画面割の制御をしているのは間違いないのだが、音量のコントロールまではできていない。

演者は胸から上しか映らないので、演技をしてるというよりは、台本を通し読みしている感じに近いのだが、演者たちは顔の表情や手を使ってできる限りカメラに向かって演技をしようとする。相手の演者は画面越しにしかいないので、さぞややりにくいと思うのだが、見ているうちに、演者同様に視聴者も、この奇抜な謎ストリーミング形式になれてきて、それなりにストーリーを楽しめるようになった。

背景がばらばらなので、かれらがどんな舞台立っているのかは、想像力を駆使しなくてはならない。一緒に見ていたティーンエージャーと、お互いの頭の中にある舞台は全く別物だろうね、と笑った。時代設定はケネディ大統領の時代なのだが、電話のシーンで俳優が携帯電話を出して話すのが、そこだけ突然近未来的で可笑しかった。

来週も時間があったらみてみよう。

 ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

バーモントを見習え(オレンジティア)

カリフォルニアに住んでいるとどうしてもカリフォルニア中心の視点で見てしまうのだけれども、実はよりお手本となるべき感染抑制体制を達成している州が米国にもいくつかある。日本では某カレーの名前によって誰もが知っているバーモント州もその一つだ。

バーモント州は4月にオーバシュートを経験したニューヨーク州に隣接する小さな州だ。人口も少なく田園地帯なので、たしかに感染が拡大しにくい要素は揃っているが、それでも、春のニューヨークやマサチューセッツと州境界を接している州としては、驚くべき低い感染者数と死者数が報告されている。3月からの今までの総感染者数は1900人弱、死亡者は58人である。桁がぜんぜん違う。

いくら人口が少ないと入っても、高齢者の住民が多い州であることを考慮すると、この数字は驚異的だ。いったい、バーモントではなにをどうすることで、州民を守ってきたのだろうか。

まず、大きく貢献していると思われるのは3月の素早いロックダウン後、規制緩和を非常にゆっくりしたペースで進めているところだ。半年たった現在でも、レストランやバーの室内営業は本来の50%の集客しか認めていない。また、アウトドアでの集会は150人までは許可を出しているのだが、これは州のルールであって、各ローカルではさらにきびしい規制を設けることが認めら得ている。バーモントで人口が最も多い街であるバーリントンでは、大学に学生が帰ってくるタイミングで、アウトドアの集会は25人までしか許可しないことを発表している。

また、この州は別の州からの訪問者に対してもきびしい。バーモント州よりも感染拡大の数値が悪い州からの訪問者は、バーモント州に入った途端に2週間の自己隔離生活をしなくてはならない。今現在バーモントよりも良い数値を出している州などほぼないので、実質どの州からの訪問者も自己隔離が必要となる。高齢化の進んでいるバーモントに、ほかの州からウィルスを安易に持って来られる可能性をできる限り排除しているのだ。

バーモントの成功例は人口密度が低い州だからの一言でかたずけられないと専門家たちは指摘する。やはり、慎重に対応すれば、経済を再開しながらでも感染拡大は抑えられるのだ。カリフォルニアが最初の感染の波の後、急いで規制緩和しすぎて、感染者数を急激に伸ばした頃、バーモントではぐっと我慢するフェーズを送っていたのだろう。

このようなバーモントの慎重さから実現された感染の抑え込み方法は、本気で見習うべきだ。幸いなことに、今のカリフォルニアの規制緩和システムであるティアシステムは、構造的にゆっくりと規制緩和が進むように設計されている。規制緩和を急いでは行けないと教えてくれている。

どうか、このままバーモント州は州民を守り続けてほしいし、カリフォルニアもそれに続きたい。そして、選挙が終わって政治的なゴタゴタが片付いた後は、連邦政府にもぜひこれらのウィルスとの戦いの作戦として習得してほしい。

それにしても米国は広い。カリフォルニア州のように、州が1国ぐらいの規模を持つ州もある。そして、これらの州の自治権は高く、今回の感染への対応のしかたも実に様々だ。私はときどき、米国の州は国のような単位で考えたほうが良いのではないかと思うことがままある。

そんな米国だからこそ、国でとしてひとっくくりにして、一日5万人超の新規感染者に怯える必要はない。連邦政府がほぼさじを投げてしまったウィルス対策を、州政府や郡の専門家がじっくりと検討して、政治的思惑のない身近な体制で戦いをすすめていけばよいのだと思う。

 ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

 

バーモントを見習え(オレンジティア)

カリフォルニアに住んでいるとどうしてもカリフォルニア中心の視点で見てしまうのだけれども、実はよりお手本となるべき感染抑制体制を達成している州が米国にもいくつかある。日本では某カレーの名前によって誰もが知っているバーモント州もその一つだ。

バーモント州は4月にオーバシュートを経験したニューヨーク州に隣接する小さな州だ。人口も少なく田園地帯なので、たしかに感染が拡大しにくい要素は揃っているが、それでも、春のニューヨークやマサチューセッツと州境界を接している州としては、驚くべき低い感染者数と死者数が報告されている。3月からの今までの総感染者数は1900人弱、死亡者は58人である。桁がぜんぜん違う。

いくら人口が少ないと入っても、高齢者の住民が多い州であることを考慮すると、この数字は驚異的だ。いったい、バーモントではなにをどうすることで、州民を守ってきたのだろうか。

まず、大きく貢献していると思われるのは3月の素早いロックダウン後、規制緩和を非常にゆっくりしたペースで進めているところだ。半年たった現在でも、レストランやバーの室内営業は本来の50%の集客しか認めていない。また、アウトドアでの集会は150人までは許可を出しているのだが、これは州のルールであって、各ローカルではさらにきびしい規制を設けることが認めら得ている。バーモントで人口が最も多い街であるバーリントンでは、大学に学生が帰ってくるタイミングで、アウトドアの集会は25人までしか許可しないことを発表している。

また、この州は別の州からの訪問者に対してもきびしい。バーモント州よりも感染拡大の数値が悪い州からの訪問者は、バーモント州に入った途端に2週間の自己隔離生活をしなくてはならない。今現在バーモントよりも良い数値を出している州などほぼないので、実質どの州からの訪問者も自己隔離が必要となる。高齢化の進んでいるバーモントに、ほかの州からウィルスを安易に持って来られる可能性をできる限り排除しているのだ。

バーモントの成功例は人口密度が低い州だからの一言でかたずけられないと専門家たちは指摘する。やはり、慎重に対応すれば、経済を再開しながらでも感染拡大は抑えられるのだ。カリフォルニアが最初の感染の波の後、急いで規制緩和しすぎて、感染者数を急激に伸ばした頃、バーモントではぐっと我慢するフェーズを送っていたのだろう。

このようなバーモントの慎重さから実現された感染の抑え込み方法は、本気で見習うべきだ。幸いなことに、今のカリフォルニアの規制緩和システムであるティアシステムは、構造的にゆっくりと規制緩和が進むように設計されている。規制緩和を急いでは行けないと教えてくれている。

どうか、このままバーモント州は州民を守り続けてほしいし、カリフォルニアもそれに続きたい。そして、選挙が終わって政治的なゴタゴタが片付いた後は、連邦政府にもぜひこれらのウィルスとの戦いの作戦として習得してほしい。

それにしても米国は広い。カリフォルニア州のように、州が1国ぐらいの規模を持つ州もある。そして、これらの州の自治権は高く、今回の感染への対応のしかたも実に様々だ。私はときどき、米国の州は国のような単位で考えたほうが良いのではないかと思うことがままある。

そんな米国だからこそ、国でとしてひとっくくりにして、一日5万人超の新規感染者に怯える必要はない。連邦政府がほぼさじを投げてしまったウィルス対策を、州政府や郡の専門家がじっくりと検討して、政治的思惑のない身近な体制で戦いをすすめていけばよいのだと思う。

 ほかにもいろいろ!カリフォルニア州人気ブログはこちらから! 

  

ほかにもいろいろ!ブログ村SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

  にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ

 

PVアクセスランキング にほんブログ村