シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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個人的にビッグニュース

CDC によると、ワクチンを接種した人は、感染の重症化を回避できるだけではなく、ウィルスを運ばない可能性が高いことが発表された。このニュースはあまり大きく取り上げられていないような気がするのだが、実は大きなニュースだ。

CDC の新しい研究結果は、早期に接種可能だった医療関係者4000人を対象に行われた追跡調査を基にしている。対象者にはワクチンを接種した人もしていない人も混ざっている。対象者は12月から3月までの間、毎週感染テストを受けその結果が収集された。その結果わかったことは、この追跡調査の間、ワクチンを接種した人で陽性になったのはたったの3人だったが、ワクチンを接種していない人の中で陽性になったのは161人であった。

このデータからわかることは、ワクチンを接種した人は、ウィルスを運ぶ可能性が極めて低いということだ。これまでワクチンは、ウィルスを発症させない効果が高いことはわかっていたが、ウィルス感染を防止する効果があるのかかどうかは、結果が待たれている状態だった。認可前のワクチンの臨床試験では、感染症状が出たか出ないかの研究結果段階だった。それ以上の研究をする時間がなかったのである。後続の研究は現実の接種を行いながら追跡するという形をとったのだ。そこで、臨床試験ではなく現実の世界で接種者と未接種者の追跡調査が行われ、今回は無症状感染の追跡が行われた結果、この嬉しい結果が導き出された。

ワクチンは発症だけではなく、感染を防止している。つまりワクチンを接種した人は、感染拡大には寄与しなくなると考えてよいのだ(ワクチンの効果が低いアフリカ産変異種は除く)。この調査結果をうけて、CDCのガイドラインは近日中に再び変更になるのではないかといわれている。

ワクチンを接種した人は、ワクチンを接種しない人を感染させる可能性が限りなく低いことがわかった今、彼らはワクチン未接種者にも普通に会うことも接することもできるし、マスクの着用も必要なくなるということになる。ただし、公共の場では、誰がワクチンを接種していて、誰が接種していないかは簡単にはわからないため、引き続きユニバーサルマスクが推奨される。が、少なくともワクチンを接種した高齢者が、自分の子供の家族を訪れて、一緒に御飯をたべても、孫の子守をしても問題がないということになのだ。

またこの結果は、ワクチンの接種者が旅行をしても、ワクチンの拡大には寄与しないことも示唆している。これを基に、いよいよ本格的にワクチンパスポートが登場する日も近いかもしれない。たとえば、現在米国から日本に渡航した場合、2週間の自主隔離が義務付けられているが、ワクチン接種者にはその必要がなくなる。米国でワクチンを接種した人が、ワクチンの接種が遅れている日本の家族を訪ねるときの不安も制約がぐっと減ると考えられる。

さて、明日4月1日はカリフォルニアで50才以上にワクチンが解禁になる日だ。解禁になっても予約をとるのは難しいと言われているが、少なくとも6月中にはほとんどのカリフォルニア民がワクチンの接種者になるとう言われている。これは、もしかしてもしかすると夏の帰省が可能になるかもしれない。

ただし、ティーンはまだ臨床試験が終わっていない状態なので、家族での帰省はしばらく無理だろう。また、ワクチンの効果が弱い変異種の拡大状況にも注意が必要だ。

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