ワクチンの効果の具体例
今日は気候変動サミットにおけるバイデン大統領の大胆な宣言をとりあげたいところだけれど、この日記は感染とロックダウンにテーマを絞っているのでやめておく。その他の米国のニュースは兄弟サイトにあげようと思っているのだけれど、仕事が結構忙しいので、こちらの日記をかくと一日が終わってしまって、なかなかあちらの日記に書く時間がない。感染の話題がまばらになってきたらあちらに移ろうと思っているのだが、まだまだ感染ニュースは重要だし、とどまるところをしらない。
今日は、今回のワクチンがどれくらい効果を発揮しているかを具体例を示しているニュースについて。
まずはケンタッキーの老人介護施設におけるクラスターの話だ。先月の末にケンタッキーの老人介護施設で26人の入所者と20人のスタッフの感染が発表された。この施設の入居者は8人を残してすでにワクチンの接種を完了していた。スタッフは50%ほどしたワクチンを接種していなかった。
ワクチンを接種していたにも関わらず、テストで陽性が判明した入居者のほとんどは、無症状患者であり入院を必要としなかった。が、残念なことに1人だけ亡くなっている。これに対しワクチンを接種していなかった8人は、全員感染し2人が亡くなっている。
また、スタッフで感染した20人のうち16人はワクチンを接種していなかった。そして、そのうちの一人がこの施設にウィルスを持ち込んだことが判明している。このような施設でのアウトブレイクを回避するためにも、介護施設のスタッフや医療関係者がワクチンを接種することは非常に重要であることがわかる結果となっている。
また、シカゴからの報告によると、2月中に75箇所の老人介護施設で627人がウィルスに感染したが、この中で22人がワクチンを接種した人だったそうだ。つまり残りの約600人はワクチンを接種していなかった。また、ワクチン接種済みで感染した22人のほとんどは無症状だったそうだ。
このデータをみたたけでも、ワクチンの効果が非常に高いことがわかるし、高齢者のようなリスクの高い人々やその施設で働くスタッフは、可能な限りワクチンを接種したほうがいいこともわかる。職場で従業員にワクチンの接種を強制することについて議論がされているが、このようなリスクの高い人々が集まっている職場においては強制する必要はあるのではないかと、個人的には思っている。
さらに、本日発表されたのだが、カリフォルニアの公立大学の秋の新学期に大学内で通常授業をうけるためにはワクチンの接種が条件になることになった。ワクチンの接種をしていない学生およびスタッフは、オンラインでのみしか大学活動に参加できないそうだ。これにより、リスクが低いがゆえに懸念されていた若い人たちのワクチンの接種が後押しされる形となる。
今後ワクチンの接種がどこまで進むのかは未だ途中経過段階なので、今から期待しすぎるもの心配しすぎるのも良くないが、少なくとも様々な努力により、ワクチンの接種が後押しされているのは明らかだ。今後数週間で米国がどこまでいけるのか、同時に世界的にワクチンの分配がどこまで進められるのかも含めて、ニュースを追っていきたいと思う。