シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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三度目の給付金

意外と早い手順で、米国ではCOVID19を発端とした経済打撃を救済するための3度目の大型予算が可決された。3度目の特別給付金を含むこれが、またかなりの大型で個々の家庭への現金給付、失業保険金の上積み、スモールビジネス援助、教育関係への特別給付、などなど多岐にわたって救済金がばらまかれることになっているが、一番身近なのは家庭への現金給付だろう。

今回は大人一人につき1400ドルという、結構な額が配られることになる。この給付金、どんなお金持ちでももらえると言うわけでない。が、給付金は経済停滞の影響を受けている人々の手にもっとも渡るべきではあるけれど、ある程度お金を持っている人たちにも配れば、そのお金が使われて社会に流通し経済活動が活発になり、さまざまな人々が潤う。それが、そもそもの経済刺激策の目的だということで、給付金対象者の年収の上限はわりと高い設定になっている。

独身であれば、年収75000ドル以下であれば給付金を受け取ることができるし、共働きであれば年収150000ドル以下であれば受け取ることができる。これはなかなか高い上限ではないだろうか。

例えば、年収が60000ドルの家族があって、その家族が両親と子供2人だったとしよう。ワシントン・ポスト氏の給付金計算機によると、彼らは5600ドルもらえるらしい。年収が60000なのだから、5600ドルは相当大きなきんがくになる。一方、年収が倍の家族つまり、年収120000ドルの家族があって、同じ家族構成の場合も5600ドルもらえるらしい。年収が倍ちがうのだから、同じ5600ドルの価値もこの2家族にとっては相当違う。

特に年収60000ドルの家族は、パンデミックの影響を受けて収入が減っている確率も高いため、この5600ドルは毎日の生活資金として多いに活躍するだろう。年収120000ドルの家族は、パンデミックの影響を受けていない可能性が高い。となると、この5600ドルは突然もらったお年玉のようなものだ。このような高年収の家族で給付金をもらった場合、彼らは給付金の本来の目的である経済刺激策としての活用を考えるべきだ。銀行に貯金したりしないで、パーッと使うべきだし、それもできるだけ左うちわの大企業ではなくて、地元の中小のために使うのがいいんじゃないかなと勝手に思っている。

地元のレストランの料理をテイクアウトしたり、配達してもらうのは一番気楽で楽しい使い方なんじゃないだろうか。地元のワイナリーのワインをまとめ買いするとかどうだろうか。

パンデミックでなければ、バケーションに出かけてホテルやレストランや観光地でパーッと使うところだが、今は旅行に行く気がしないので、お金を使うのも簡単じゃない。劇場もコンサートも始まっていない。そんなこんなで、巷ではリフォームがとても流行っているそうだ。お金を使うところがないので、家の中を充実させようという作戦らしい。これは地元のリフォーム関係者が潤うのでよい使い道なのではないかと思う。

そんなことを一切考えずに、もらった給付金を全額、ホームレスなどのより貧しい人たちに寄付する人達もいる。この寄付の精神はいかにも米国らしいのだが、なかなか真似ができないものだ。至らない自分も、そういう人になれる日がいつかくるのだろうか?

と、私を含め、そんな取らぬ狸の皮算用を始めた人たちがあちこちにいるのではないかとおもうのだが、本来なら実際に生活に大打撃を受けた人々が、この経済救済策によって最も救われなくてはならないことを肝に命じておきたい。

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