シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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相互連帯コミュニティ(オレンジティア)

シリコンバレーよりもちょっと北のマリーン郡の話だ。

マリーン郡も他の北カリフォルニアの郡の例にもれず、9月から徐々に新規感染者を減らしてきたために、つい最近になってマスク着用や人数制限やソーシャルディスタンスを守る条件で、学校の一部の再開が可能になった。公立学校の再開にはまだまだ時間がかかりそうだが、比較的規模の小さい私立学校であれば、オンラインの授業と登校する授業をうまく組み合わせれば、学校の再開は可能だった。

これを受け、ある私立学校は2週間前から、これまでのオンラインクラスに加え、生徒たちが登校できるクラスを導入した。特に問題なく2週間が過ぎた週末、学校は、一部の生徒たちがソーシャルディスタンスを無視した大きなパーティを開いたという報告を受けた。同時にたくさんの生徒たちが友達の家に宿泊するスリープオーバーも行われているという噂も流れてきた。

これらの情報を基に、この学校は始めたばかりのオンラインクラスを2週間シャットダウンするという決定に至った。そのニュースを聞いた生徒たちはシンと静まり返り、非常にがっかりしていたそうだ。

このシャットダウンは非常に賢明な処置だと、郡の保健局は評価している。ウィルスの感染患者が見つかったわけではないのにもかかわらず、リスクが高い行動が一部の生徒の間で行われていることが報告されたのが基で、学校全体のシャットダウンに踏み切るのは、学校側としては簡単なことではない。しかし、この学校の校長は、大規模なパーティやスリープオーバーが行われていることがわかっている状態で、その高いリスクを生徒にも先生にも課すことはできないとコメントしていた。校長先生いわく、生徒たちは、自分が学校という相互連帯コミュニティに所属していることを理解しなくてはならないと語っていた。個人のやったことにより、たくさんの人々が影響を受けることを、生徒たちははっきりと知るべきだと。これは学習の過程なのだ。

個人主義の米国ももう少し、相互連帯の意味を考えてもいい。相互連帯を受け入れることで感染を封じ込めているアジアの国々をみて、見習うべきところを取り入れながら、米国独自の安全な学校再開方法を頭を捻って実現してほしい。

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