CDCワクチン接種者のためにガイドラインを変更
昨日発表になったのだけれど、 CDCがワクチン接種済の人々への行動のガイドラインを変更した。この変更により、とうとうワクチン接種済の人はアウトドアの場合、混雑していない場合はマスクの着用が必要ないという指針を出した。
これによると、家族だけでアウトドアアクティビティをする場合は、ワクチン接種者も未接種者もマスクをしなくてもよいということになっている。また、アウトドアの小さな集まりの場合、自分以外の全員がワクチン接種済であり、彼らの家族もワクチン接種済の場合は、たとえ自分が未接種者だとしても、自分も含め全員マスクをしなくてもよい。
ここからは少し未接種者に厳しくなっていく。アウトドアの小さな集まりであっても、ワクチンの接種者と未接種者が混ざっている場合は、接種者はマスクを着用する必要はないが、未接種者はマスクを着用した方がいい。この場合は、未接種者もマスクさえしていれば概ね安全であるそうだ。しかし、複数の家族に属する友人とアウトドアで食事をするとなると、接種者はマスクなしで寛げるが、未接種者はマスクをしていても、感染リスクが少し上がった状態になる。そして、アウトドアであっても、イベントやスポーツ観戦やパレードのような人混みの中では、接種者も未接種者もマスクは着用した方がいいが、接種者はマスクさえすれば概ね安全だが、未接種者はマスクをしていてもリスクが最も高い行動として示されている。
それでは室内はどうだろう。上記の表でわかりやすいようにワクチンの接種者はマスクの着用は必要だが、マスクさえしていれば室内で、美容院に行こうが、買い物に行こうが、美術館に行こうが、映画館に行こうが、食事に行こうが、何をしてもよい感じだ。
ところがワクチン未接種者は、マスクをしたとしても、何をしてもリスクはあるということになっている。特に映画館に行ったり、教会のミサに参加したり、コーラスで歌ったり、食事をしたりするのは、どれも最大級にリスクが高いとされている。
このガイドラインを受けて、これまでは1人での散歩でもマスクをつけていた人々の中にはやっとマスクをとって風の匂いをかいだ人もいるのではないかと思う。また、ワクチン接種者どうしが集まって時間を過ごす時も、野外であればマスクなしが可能になった。これは大きな変化だ。
しかし、これを受けてワクチン未接種の人もマスクを着用しなくなる可能性や、子供たちがワクチンを接種できていないことも考慮すると、親だけがマスクを外して子供に着用をさせておくことは簡単ではないために、結局外してはいけない人まで外してしまう可能性も懸念されている。
私などはすっかりマスクに慣れているので、今更外す必要をそれほど感じないが、これからカリフォルニアの暑い夏がやってくるので、確かに散歩の時にマスクをしなくてよいのは助かるかもしれないと思う。マスクをしていて特に困ることはあまりないのだが、相手の言うことがよく聞こえない時は流石に不便だなと思う。そして、もう一つ、朝市などに行ったときに果物の匂いがわからないのはちょっと不便だ。特にメロンなど匂いで熟れ具合がわかる果物は、今や勘で買うしかない。また、道端の花の香りや風の匂いもわからない。新ガイドラインでは、ワクチン接種者も朝市ではマスク着用が勧められているので、今年の夏もやっぱりメロンは勘で買うしかなさそうだ。
ところで、今日ニュースを見ていたら、シリコンバレーのあるサンタクララ郡では、すでに予約なしでも飛び込みでワクチンの接種ができるサイトがどんどん増えていて、今後はワクチンの未接種の人々や躊躇している人々に気軽に接種してもらえるように、宣伝や説得をしていくというフェーズに入りつつあるらしい。ニュースの中で飛び込みでワクチンの接種をした若者が、「世界ではワクチンがなくて感染が広がっている国がいっぱいあるのに、これってクレイジーだな。インドや日本をどうするんだ」みたいなコメントを言っていた。
こんなところで上がるほど、オリンピックのこともあり日本の現在の状況は注目されているみたいだ。日本の感染者や死者はまだまだ少ないが、ワクチンの接種率が世界的にも非常に低い水準であるため、インドで猛威を奮っている感染力の強い変異株のことを考えると、やはり心配される状況にある。早期のワクチンの接種が望まれるところだ。
