シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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感染者の急減とはずれてほしい予想

これは朗報だといっていいと思うのだけれど、カリフォルニアの新規感染者数と入院者数がすごい勢いで減少している。1月12日前後からいきなりストンと落ちだして、そのまま順調に急坂を転がるように下り続けている。その前の段階では、医療崩壊一歩手前でいつどのような事態に陥ってもおかしくない感じで、ICUの残りベッド数の割合を見るたびに冷や汗が浮かぶような状態だったのだが、ぎりぎりの線で留まったかと思ったら、あっという間に急降下が始まった。

これはカリフォルニアのロックダウンの効果です、といいたいところなのだが、ロックダウンに入ったのが12月7日だったことを考えると、ロックダウンの効果としてはおそすぎる。むしろ、ロックダウンを無視してクリスマスホリデーに旅行をしたりパーティをしたりした影響の感染拡大が、ホリデーの2週間後にやっと収まってきたと考えるほうが妥当だと思う。

嬉しいことに、下がり始めることは予想していたが、ここまで急激に下がるとは予想されていなかった。たぶん、ホリデーの影響の感染者数の凄さと ICU の足りなさを目の当たりにしたカリフォルニア民が恐れをなして、おとなしくなったり、マスクをしたり、あまり出かけなくなったのかもしれない。

今後の恐れはロックダウンが当初の予定よりも早く緩んでしまった影響だ。ロックダウン初期から厳しいより安全な規制と規制緩和を提唱してきたカリフォルニア州政府は、なぜか今回に限り予定よりもずいぶん早く規制を緩和してしまった(「カリフォルニアの規制緩和は混乱中 」を参照)。その裏にはどのような政治的思惑があるのかもっぱら話題になっているが、多くのビジネスが予想外の規制緩和を歓迎したのとは逆に、多くの医療関係者やマスコミからは厳しい批判を受けている。とにかく随分早い段階で規制が緩和されたことで、それから2週間後、来週あたりの感染者数は注目する必要がある。このまま下がり続けてほしいけれども、あまり期待はできない。

その上、今週末はまたまた勘弁してほしい米国イベントがやってくる。スーパーボールだ。私はスポーツを見ないので縁がないけれど、スーパーボールといえば、友人や親戚の家に集まってパーティをしながら盛り上がったり、バーやレストランの大画面で観戦しんがら食べたり飲んだりして騒ぐのは、米国の一種の慣習のようになっている。今年は感染拡大を回避するために、ぜひ、皆さん自宅で家族と観戦してほしいのだが、これまでいくら望んでも何度も裏切られているので、今回もたぶんまずい結果がでるのではないかなと思っている。

唯一の希望は、レストランでの室内営業はカリフォルニアのほとんどの場所で認めらられていない。アウトドア営業は許可されているので、各レストランは外にテレビを持ち出してパテオでの野外スーパーボール観戦を売りにしているらしい。幸い週末は暖かくなるらしく、北カリフォルニアでも日中は15度以上にはなりそうなので、パテオでの観戦は盛り上がるかもしれない。ただ、みなさんにはちゃんとソーシャルディスタンスを守って観戦してほしいと思っている。

このまま感染者数が下がり続ければ、来月には小学校の再開も睨んでいる状態だが、実は気になるデータがある。パンデミック初期から信頼されていてよく取り上げられる IHME の Covid Projections なのだが、リンク先を見ていただければわかるように、カリフォルニアの今後の新規感染者の現時点での予想は、2月の半ばから再び上昇傾向に入り、3月末には。今回の医療崩壊一歩寸前の波を超える恐ろしいピークを迎えることになっているのだ。なにが原因でこのような波が予想されているのかはよくわからない。

ただ、この予想は1月28日の時点でたもので、今日の感染者数はこの予想上の数字を大きく下回っていて、嬉しい誤算となっている。ということはこの3月に予想されている大波も、もしかしたら誤算であるかもしれない。多分もうすぐ、この予想は最新情報を基に更新されると思うので、更新後の予想に大注目だ。

というわけで、この予想サイトを訪れている毎日だ。

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