シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

姉妹サイト「シリコンバレーをよむ」もぜひご訪問ください

ワクチン接種を妨害?

先週の土曜日、50人近いデモ隊が、ロサンゼルスのドジャーススタジアムで行われているワクチンの接種のためにやってきた車を入口付近で会場に入るのを妨害した。このため、約1時間ほどワクチンの接種作業が止まり、ただでさえ長い列に長い待ち時間の接種プロセスが更に長引いたというニュースだった。

この50人のデモ隊は、ワクチン接種にきた車の列に、「COVIDはデタラメだ」「魂を守るために引き返せ」などというスローガンを掲げて入口付近を封鎖したらしい。

これだけ沢山の人が亡くなり、病院に患者が溢れ、患者たちが病床から「でたらめだとおもってたけど、COVIDは本当だった」というメッセージをSNSに次々にあげているというのに、今だに「COVIDはでたらめだ」と思っている人がいることも驚きなのだが、それよりもさらに驚きなのは、赤の他人がワクチンを接種するのを無理やり止めようとする行為だ

確かにワクチンに対しては様々な意見があるだろう。COVIDに限らず、さまざまな感染病のワクチンに懐疑的な人は世界中にいて、自分が接種しないだけではなく、自分の子供になるべくワクチンを接種させない人々は多くいる。それはそれでかまわない。自分が接種したくないのならば、子供に接種させたくないのならば、それは個々の選択だ。

接種するもしないも個々の選択で自由だ、とういうことは同時に、彼らもワクチンを接種する人にとやかく言う必要はないし、無理やり止めようとするのはもっての他だ。その上、ワクチンをやめさせるスローガンが「魂を守れ」ときた暁には、本当に余計なお世話なのである。ワクチンが体に害があるというならわからなくもないが、魂に害があるといわれると、反論する気が失せてしまう。「自分の魂は自分のものなので、アドバイスは結構です」ぐらいしか言う言葉はない。

デモをするのは自由だ。デモを止める権利は、ワクチンの接種を止める権利がないのと同じくらいない。ただ、デモ隊が接種者の車を停めたり、不必要な混乱を巻き起こさないように、ワクチンの接種会場は今回の事件を踏まえて、デモをする場所を用意し、そこでデモを行うようにしてもらおうと計画をしているらしい。なんだかよくわからないが、そこまでしないとダメなのかの一言に尽きる。

世の中にはどうしても科学を信じることができない人々がいる。たとえば、地球が平らだと主張し続ける人々が実際に存在する。そのような人々には、COVIDはでたらめであり、世の中に流れているニュースのすべては陰謀によって作られた虚構であるとか、ワクチンは魂に害があるという主張はもっともらしく聞こえるのだろう。しかし、科学的な立場からすると、あまりにも荒唐無稽な主張が多すぎる。

「テストが十分に行われていないワクチンは危険である」とか、「重い副作用により人体に危険を及ぼす結果が出ている」とか、そういう科学的なアプローチをしたほうが、遥かに説得力があるのになあ。不思議な人達だなあと、彼らを見ると思う。いったい何が彼らのバックボーンなんだろうと、理解できないからこその興味があるといえなくもないが、所詮世の中には理解し合えない人がいることも知っているので、あまり関わり合いにはならないほうがいいと、第六感が言っている。

 にほんブログ村 海外生活ブログ サンフランシスコ・ベイエリア情報へ    

もっと読みたい!SF・ベイエリア人気ブログはこちらから!

もっと読みたい!カリフォルニア州人気ブログはこちらから!

PVアクセスランキング にほんブログ村