シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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熱波とロックダウン(ロックダウン72日目・現時点の解除予定日まで残り5日)

*この日記でロックダウンと呼んでいる規制は正確にはShelter-in-PlaceまたはStay-at-Home(自宅避難)規制と呼ばれています。ロックダウンには広範囲の意味があり、緩い規制から厳しい規制にまで幅広く使われいます。

カリフォルニア州のニューサム知事は今日、とうとう床屋とヘアサロンの営業再開のガイドラインについて発表した。かなり厳しいガイドラインになりそうだが、それを守れば床屋もヘアサロンも営業を再開できる。ただし、フェイスサービス、つまり髭剃りや顔剃りなどはまだ禁止だ。同様にネイルサービスも禁止である。

では、早速できるサービスだけ営業開始というわけには実はいかない。なぜならこのガイドラインを使って営業再開できるには、店のある郡の感染状態が規定内に収まっていなければならないのだ。残念ながらシリコンバレーのあるサンタクララ郡はまだ許可をもらえないことが既に判明している。それでも、これは大きな一歩だと、ヘアサロンのオーナーもネイルサロンのオーナーも、不安を隠しきれないまま明るい表情を見せようとしていた。

そんな折り、ニューサム知事の伸びすぎで明らかにおかしかった襟足が短くなっていた。ずるい。どこで切ってきたのかと思えば、なんと彼の子供達が切ったのだそうだ。多分、正確には子供がザクっとやり、奥さんが仕上げたのだと思う。いわゆる週末の家族プロジェクトだったようだ。彼のツイッターには、不安げに笑う彼とその後ろに小さな子供が2人、彼の襟足をザクっとやっている写真がツイートされていた。

とうとう、彼も、最近カリフォルニアで流行ってるお家でヘアカットをやったか。このやむを得ない処置により、街ゆく人々のはみんな微妙な髪型になっていくなと、余計なことを考えながら、多忙に次ぐ多忙であちこち飛び回っているニューサム知事が、この週末に家族とワイワイする時間があったことに安心して、癒された。

ニューサム知事が襟足を切ったのは、伸びすぎてマレットヘアみたいになってるのが知事として妙だったからなのは間違いないが、それに週末の暑さが後押ししたのではないかと密かに思っている。カリフォルニアは現在、5月としては記録的な熱波に襲われている。昨日も今日も最高気温は35度を超え、今日は38度ぐらいまで上がっていた。明日も明後日も35度越えの可能性が高い。

日本の人はそのぐらいの暑さは普通だと思うかもしれないが、カリフォルニアが絶対的に日本と違うところは、我が家も含めエアコンのない家庭が相当数存在していると言うことだ。カリフォルニアの気候は基本エアコンがなくても過ごせる。一年にほんの数日熱波に襲われている間だけ対策を立てれば良いのだ。例年であれば、エアコンを持っていない人々は、図書館やショッピングセンターやカフェ、プールやビーチなどへ出かけ、熱波が過ぎるのを待ったものだ。しかし、今年はそれができない。どの場所もロックダウンでクローズ中だ。

一体どうやってこの暑さを乗り切ればいいのやらと思いながら、仕事をしつつ窓の外に目をやると、軒下の芝生にリスがうつ伏せでべったり伸びている。一瞬死んでるのかと思ったのだが、よく見ると普通に目がパチパチ瞬きしている。しかし、体は四肢を伸ばして芝生の上で地球をだき抱えるように平べったくなっているのだ。最初は何やってるのかなと思ったのだけれど、多分あれは日陰の芝生の下の土で体を冷やしているんじゃないかなと思い当たった。結構賢い。

そんなものを見た後で、熱波のニュースを見ていたら、涼むところがないので公園の日陰で過ごしていた家族の子供が、芝生にべったりと腹ばいになったり仰向けになったりしていた。あ、リスと同じだ。

そして、ニュースレポーターのどうすれば涼しくなるかな?との質問に、天使のような微笑みを浮かべて、「チョコレートミルクシェークを飲めばいいと思う」と答えてた。そうだね。私も氷を詰め込んだ冷たい飲み物を飲んで過ごそう。

また体重が心配だけど。

 

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