シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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誰でもテスト受けられます!(ロックダウン66日目・現時点の解除予定日まで残り11日)

*この日記でロックダウンと呼んでいる規制は正確にはShelter-in-PlaceまたはStay-at-Home(自宅避難)規制と呼ばれています。ロックダウンには広範囲の意味があり、緩い規制から厳しい規制にまで幅広く使われいます。

昨日、この日記を書き始めて初めて更新できなかった。理由はいくつかあるが、一番の理由は先週ぐらいからビジネスの動きが若干活発になってきたからだろう。私の仕事はどう考えても直接ロックダウンとは関係ないような気がするのだけれど、単なる偶然なのか、それとも回り回って何か関係があるのか、米国で規制が緩和され始めて少ししたら、しばらく硬直していた感のあった仕事の依頼が徐々に増えだした。それも、引き続き増える気配があるので、少しホッとした。と同時に、忙しくなる前までにのんびりやろうと思っていた体制の改正作業を急遽スピードアップする必要性を感じて頭の中でバタバタしている。

それに加えて、アレルギー体質の私は昨日の夕食後、眠くなる抗ヒスタミン薬を飲んだのだが、寝不足だったせいなのか、ものすごい勢いで効いてしまって、ニュースを読もうにも、日記を書こうにも5分もしないうちに船を漕いでしまうという情けない状態だったので、寝言を書いてしまわないうちに寝ることにした。いつも寝言を書いているようなものかもしれないが、そこは目を瞑ってほしい。

まあ、そんな個人的な事情は置いておいて、いよいよシリコンバレーも金曜日から規制緩和への小さな一歩を踏み出すことになった。先週あたりから新規感染者数は20人以下、入院患者数は現象し続けて今日は80人をきり、死者については1人もしくはゼロという非常に明るい動向が続いているサンタクララ郡なので、ここらでちょっと緩和してみましょうかというのは、誰の目から見ても正当性があるように思える。

それに加えて、今日発表になったのはサンタクララ郡の住人は誰でも無料で感染テストを受けられる体制が整ったというニュースだった。これまでも、最前線で働く人々や、なんらかの症状がある人は無料でテストを受けることができたが、今日からは症状がない人でも予約をした時間にテストサイトに向かえば、誰でもテストが受けられるようになった。テスト方法も大幅に易しくなり自分でできるものになったという。結果は1日半もあればわかるようになっている。

これによりサンタクララ郡は1日4000人がテストを受けるようになるところまで持っていきたいと思っている。それを達成すれば、規制を相当緩和する用意があるようだ。サンタクララ郡の人口が約2千万人であることや、最前線で働く人たちは繰り返しテストを受けなくてはいけないことを考えると、1日4000人は決して多い数字ではないが、これを毎日繰り返していけば、相当数の住民がテストを受けることになる。

1日のテスト数がどうして重要なのかというと、誰かが一度ネガティブであるとわかれば、その後ポジティブになった時に、いつどこで感染したのかがわかりやすくなる。感染源がわかれば、クラスタが追いやすくなる。また、感染しているにも関わらず無症状で歩き回っている人というのがゼロにはならないまでも劇的に減る。このように、テストを受ける人の数が多ければ多いほど、感染拡大を早期に食い止め制御しやすくなるのでだ。

テストサイトはサンタクララ郡でも感染者が多い地域に設立された。その辺りの住人が受け終わって空いてきたら、私も受けに行こう。受けに行くことで、感染拡大の制御や、経済再開の後押しができるのならば受ける価値はある。

何しろ、こうしている間にも身近なレストランや小売店が続々と潰れたり、店舗を減らしたりしている。そんな話ばかり聞くので、ロックダウンが終わった後、街はどのように変わってしまうだろうと思わざる得ない。空き家になった店舗をたくさん見るのだろうと思うと寂しいし、これが元の経済状態に戻るまでにどれくらいかかるのかと考えるのは楽しいことではない。

だから、みんなでテストを受けて、規制を緩和したり、感染者が増えたら再び規制を厳しくしたりを繰り返しながらも、苦しんでいるビジネスが少しづつでも回復傾向に向かえるように、できることはしたいと思う。

などと言っているうちに、私の仕事は勝手に回復してきたので、日記の書き込みを続けることができるかどうかという、全く必然性のない緊迫感を勝手に味わっていたりするのである。

 

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