シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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シリコンバレーロックダウンまでの経緯(ロックダウン16日目・解除予定日まで残り33日)

シリコンバレーと呼ばれるこの近辺のカウンティでロックダウンの最初の規制が発表されたのは3月13日だった。

それ以前にも、3月8日Appleのティムクックによる北米の社員は可能な限り在学ワークをするという発表の影響を受けて、大小様々なハイテク企業が在宅ワークに移行し始めていた。あの時、多くのシリコンバレーの住民は、Appleらしいの贅沢なリアクションだな思っていたかもしれないが、今となっては「結局は、Appleの英断だった」と褒め称えていると思う。

ちなみにGoogleは、一足遅れて3月11日に発表している。

我が家の同居人の勤め先はといえば、3月10日の社長による「今がその時だ」という鶴の一声により全社員が在宅ワークに移行した。できる社長というのは、決断力と行動力が一味違うんだなあと感心したものだ。ぜひ見習いたい。

さて、3月13日に地域的にかかったロックダウンの規制は緩めで、人と会うときはソーシャルディスタンス(2メートル弱)を保つこと、大きなイベントは中止すること、学校などの一斉休校、などが主な内容でまだ本格的な外出禁止ではなかった。

しかし、開けて翌週の3月16日、今度はカリフォルア知事から、カリフォルニア全土のロックダウンが宣言された。これにより、不要不急の外出は全面的に禁止となり、生活に必要であると認められたビジネス以外は、学校の生徒もハイテク企業の社員も全面的に外出禁止となり、これらの人々は家で勉強、就業することになった。食料品や生活必需品の買い物及び健康を保つための散歩などの目的以外の外出は禁止である。

このニュースを最初に聞いた時の私の感想はというと、一言でいうとよくわからなかった。ロックダウンだって?どういうこと?

その前の週まで、ごく普通に翌週や翌月の予定を組みながら生活していた私たちは、突然にして来週も再来週もひたすら同じ毎日を送るというロックダウンの波に取り込まれたのだ。

ちなみに、この日記のサブタイトルの日数は、人々の生活が嘘のように反転したこの日(3月16日)が起点だ。

この規制に伴い、バー、娯楽施設、教育施設、ジム、図書館、インテリアや衣料品や雑貨販売のような不要不急な行動や集会を誘発するビジネス施設は一斉に営業停止になり、レストランも持ち帰り以外の営業は禁止となった。ちなみに、美容院や床屋も開いていない。つまり、出かけようにも出かける先は、今や食料品店や薬局のみだ。

恐ろしいのは、これらの一斉に営業停止を余儀なくされたビジネスの現状である。小さなビジネスが突然営業停止しなくてはならなくなると、店舗やオフィスの家賃も従業員の給料もすぐに払えなくなる。これにより、失業者が膨大に生み出され、今度は彼らが家賃やローンを払えなくなる。となると、そのあおりを食う銀行は?リーマンショックの苦い記憶がちらりと頭の片隅をよぎる。

話は変わって、本日、ロックダウンの解除予定日が延期された。4月7日までだったのだが、本日づけで5月3日まで延期された。

これまで2週間と2日のロックダウンの生活だけでも十分な貴重な経験だったのだけれど、これからまだ1ヶ月以上、ひたすら家族で過ごすロックダウン生活が続くのである。

 そして、毎日うなぎ上りの感染者のレポートを前にして、5月3日に本当にロックダウンが解除される保証は今はない。

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