シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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本当に懲りない人々

来週の月曜日、米国はプレジデントデイと呼ばれる休日で、多くの公立学校はこの週を一週間休みにする。この休み期間を、この辺りに住む人はスキーウィークと呼ぶ。カリフォルニアの殆どの地域は雪は降らないが、東に3時間ほどドライブすれば、シェラネバダ山脈が南北に走っていてネバダ州との州境になっている。ここには沢山のスキーリゾートがあって、2月に学校が休みになる一週間は、ベイエリアと呼ばれるこのエリアから、東のスキーリゾートへ泊りがけで旅行する人が多い。

さて、今年になってから我が家は自宅の近郊しかウロウロしていない。ベイエリアをでたのは25マイルぐらい西のサンタクルズの桟橋に釣りに行った一回だけだ。そんな生活なので、ハイスクールが休みと聞いても、特になにも考えなかった。ずっと全員在宅の生活が続くと、誰か一人が休みでも休みじゃなくても特に気にならなくなる。

そんな中、ニュースで今週末のスキーリゾートは混雑が予想されているという記事を読んで、第一印象はなぜ?だった。なんでだろ?新雪でもふるのかな?と、のんきなことを考えてから、ニュースの続きを読んでやっと気づいた。そうだ、今週末からスキーウィークじゃないか!

自分が巣ごもり生活を続けているので、今年はスキーウィークだからといっても、例年のようにスキーに出かける人はいないだろうと勝手に考えていたのだが、どうやらそんなことはないようだ。ニュースでは、子供の学校が休みだし、外の空気を吸いたいしと、どうやら相当数の人がスキーに出かけるらしい。

ちなみに、現在ベイエリアでは旅行禁止の規制が出ていて、150マイル以上の旅行は避けるように勧告されている。また、150マイル以上旅行した場合は、帰ってきてから10日間の自主隔離が義務付けられている。そして、スキーエリアはどう少なく見積もっても200マイル以上離れている。

のだが、そんなことはまったく気にせずに、どうやらたくさんの家族連れがスキー旅行に行くらしい。本当に懲りない人々である。確かにスキーはスポーツの中ではソーシャルディスタンスが保ちやすいしアウトドアだ。しかし、沢山の人がスキーリゾートに集まれば、ホテルやカフェや休憩所が混雑するのは免れない。現在の感染拡大状況で、そんなとこに人々が集まるというのがどうにも理解できない。

感染が収まってきていると言う人も多いが、新規感染者のグラフをみればわかるように現在の新規感染者のレベルは去年の11月20日前後と同じレベルだ。去年、このレベルで青い顔をしていたことは、もう忘れてしまったらしい。11月後半から1月中旬にかけて今の4倍以上の感染者を毎日連発していたせいで、感覚がすっかり麻痺してしまったのだろう。

ちなみに夏の感染拡大のときは、今の新規感染者レベルと同じ値が、夏の感染波の最悪レベルだった。あのときは、こんなにひどい状況になってと顔を曇らせていたいた人々は、同じレベルの今、状況がよくなったからと笑顔でスキーに出かける。人は良い状況にも悪い状況にも本当に順応が早い。

彼らがマスクをしてソーシャルディスタンスに気をつけて旅行をし、ベイエリアに帰ってきた後は規制通り自主隔離してくれるというならば、特に文句もないが、自主隔離云々はだいぶ怪しいと思われる。ちょうど、感染能力が高い変異種が広がりはじめているタイミングなので、来週以降はスキーから帰ってきた人々に遭遇してしまいそうな食料品の買い物のときにはダブルマスクにしようとため息をついている。

本当に米国の人は懲りない。せっかく波が静まって、学校再開の見通した立ち始めた今、また感染者が増えるような行動はなるべく避けてほしいのだが、そんな願いを持っては裏切られ続けた一年間なので、この後3月の始めに再び感染の波がやってきても、もう驚かない自信がある。

いつか、この負の期待が裏切られるのを待ち続けてはいるけれど。

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