シリコンバレーロックダウン後日記

起点はシリコンバレーがロックダウンされた2020年3月。2021年6月、シリコンバレーのロックダウンが解除されてから、シリコンバレーと世界がどのように回復に向かっていくのかを日記に記録してみようと思う。

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エピデミック史上最も暗い期間がやってくるらしい(オレンジティア)

10月15日前後を最底辺として徐々に上向きになったカリフォルニアの一日あたりの新規感染者数は、10月23日前後には一度平坦になった。ここで平坦のままで居てほしいと願いをかけたのも虚しく、カリフォルニア全体としては11月1日ぐらいから、シリコンバレーでは11月7日ぐらいから再び明らかな上昇傾向を示しだした。

今日はカリフォルニア州もシリコンバレーのあるサンタクララ郡も、派手に警笛を鳴らさざるえないことになり、毎週火曜日のティア成績発表会では、シリコンバレー周辺の2つの郡で、より規制の厳しいレッドティアへの落第が発表された。サンタクララ郡はどうにかもちこたえて、オレンジティアを維持したが、今の感染拡大状況を見る限り、1,2週間のうちにレッドティアに落第する可能性は相当に高いと思う。

やはりハロウィーンや晩秋の寒さ、そしてなによりも規制生活への倦怠感が、再び米国を感染の大波に導くことになりそうだ。ファウチ博士が何度も繰り返して訴えているように、米国に非常に暗い冬がやってくる。

今日の米国の新規感染者数は13万人を超え、また最多記録を更新してしまった。また、入院者数も米国エピデミック以来最多記録が出たということだ。入院患者の増加は必ず死者の増加につながる。米国は2,3週間後には悲壮なニュースを聞かなくてはいけなくなるだろう。いや、このまま拡大の勢いが衰えなければ、医療機関が逼迫する地域によって、もっと早い段階で死者数が急増する恐れもある。

昨日も触れたが、今週になって非常に高い予防率が発表された開発中のワクチンPhizerは、うまくいけば12月中にFDAの認可が降りる可能性があり、ファウチ博士もFDAが検証して認めるのであれば、自分も躊躇せずに摂取するだろうと、ワクチンに対して懐疑心が高まっている世論を諭すコメントを入れた。

このワクチンのニュースは素晴らしいが、実はこのワクチン、「超低温で分配するにはどうする?」で議論した、超低温が必要なワクチンの1つである。そのため、その配布と摂取体制は非常に難しくなることが予想されている(以前の日記を参照)。そのことを考慮すると、連邦政府も州政府も、12月末から医療関係者に摂取させるための体制を真剣に検討する必要がある。

だが、このような危機的状況においても、現政権からウィルス関係の会見はなく、連邦政府は米国エピデミックをほったからしにしたままだ。トランプ大統領は、選挙での敗北が未だに受け入れられず、裁判に持ち込むための対応にかかりっきりらしい。もともと、1人でも多くの米国人を救うよりも、経済の回復に主眼を置き、感染は自然と運命にまかせるという前時代的な対応をしてきた政権なので、現状に驚いている米国人はもはやいないと思われる。むしろ、新政権がどのように対応してくるかのほうが注目を浴びそうだ。

ちなみに、現政権は未だに敗北宣言をしていないので、新政権は現政権を無視してバイデン氏の地元のデラウェアで新政権発足の用意を始めた。現政権が、敗北宣言をしなくても、いずれは政権の移行をせざるえないときがやってくると考えているからだ。ロイターのアンケートによれば、80%の米国人が共和党の支持者の半分も含めて現政権は選挙で敗北した考えているそうだ。にもかかわらず、現政権のポンペオ国務長官は「第二期トランプ政権へにスムースに移行する準備ができている」という仰天発言をしたのは世間を揺るがした。今や米国は、連邦政府が2つあるような錯覚を覚える現状である。

揺れる米国はファウチ博士が何度も繰り返して予測していた、米国エピデミック開始以来、最も暗い数週間を迎えようとしている。暗い冬が終わるまで冬眠中のクマのように自発的ロックダウンでもしていようかなと思う。

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